コミケ C97 サークル「たのしい人生」のお知らせと今年の振り返りの話
この記事はキーボード Advent Calendar 2019、23 日目の記事です。
22 日目は ai03 さんの「海外コミュニティでの活動から学んだこと」でした。
24 日目は foostan さんの「Let's Split Rebuild Log」です。
コミケ C97 告知
最初にコミケ告知です!サークルスペースは 4 日目 南ホール ラ13a です。クレジットカード決済対応予定です!
びあっこ @Biacco42
KbD C96 August 2019 特集「遊舎工房インタビュー」「キーボードカスタマイズ最前線」
実店舗の遊舎工房成立の経緯とこれからを語っていただいたり、2019 年になって大幅に変わった自作キーボードのトレンド、カスタマイズの最新情報、そのなかでもアルチザンキーキャップワークショップ主催のお二人へのロングインタビューなど、2019 年の自作キーボードシーンを記録するコレクションとしてどうぞ。電子版もありますが、製本版に関しては在庫分で終了予定です。
既刊 KbD C95 も持っていく予定です。こっちも歴史やキーボードキットの情報の一覧など、資料性が強いかもしれない。
せきごん @_gonnoc
I2C 接続可能なマウス IC 評価用モジュール。下の写真は作例。
いつの間にかモジュール化されてましたすごい。
Kugel-1
言わずとしれた自作トラックボール付キーボードキット。
ゆーち @F_YUUCHI
Lily58 Lite
Columnar Staggered の定番 Lily58 の初心者向けに改良されたバージョン。組み立てやすくなっているとのこと。10,000 円予定。
というわけで、サークル「たのしい人生」はコミケ C97 4日目 (12/31) 南ラ13a でお待ちしています!
告知終わり。
今年の振り返り
ここからは、今年は目標としていたところと、期せずしてできたことがあったので、それらを軸に簡単に振り返ろうと思います。
目標:人を頼る・チーム作業をする・人と仕事をする
私はどうにも人を頼るのが苦手で、できることならスタンドプレーでやっていたいというタイプなのですが、歳を重ねるにつけていろいろと制約を感じたり、一人でいつまでやり続けられるのかという不安も出てきていました。
現職の仕事も 1 案件 1 エンジニアみたいなのが基本なので、ともかくチームでの作業やコミュニケーション、頼り頼られるみたいな人間的生き方からあまりにも離れすぎていたため、ちょっとまずいかな、と。こういう思考になるのは歳なんですかね。
ということで「人を頼る」「チーム作業をする」「人と仕事をする」というのをふんわり目標にしていました。目標というかほとんど焦燥感と言ってもいいかなと思います。
この観点・目標については今年はかなりがんばれたし、蒔いた種から収穫できたかなと思っていて、結構満足しています。具体的な話を 3 つほど。
ほぼ週刊キーボードニュース
実際には去年から種を蒔いていたほぼ週刊キーボードニュースですが、おかげさまで「ほぼ毎週」、 1 年間走り抜けることができました。
ともかく「人と協力し」「スケジュールを守りながら」「継続する」と、私の苦手なもの三段重ねの、今思えば随分攻めたプロジェクトでした。でも、兎にも角にもこれを実現してやりきれたのは、私を叱咤し諦めず一緒に創り上げてくれたぺかそ氏のおかげです。本当によく見捨てられなかったなと思います。
キーボードニュースに関しては、間違いなく私一人では絶対にこんなに良い結果にはならなかったし、そもそも継続も実現もできなかったと思うので、「人を頼って」「チーム作業をして」一人ではできないものづくりができたので、これは本当によかったなと思っています。
分業やマネジメントの仕方についても、二人で手探りながら少しずつ進めてこれました。ぺかそ氏が何事もプロフェッショナルなので、コミュニケーションも円滑で、チーム作業でありながらやりたいことなんかをサクサク実現できたりして、とても心地よい経験でした。チームとしてちょっと都合が良く回りすぎた (たぶんぺかそ氏が回してくれていた、が正確なのですが…) フシもあるので、来年はもうちょっと分業・マネジメントの仕組についても勉強・実践していきたいところです。
来月にはほぼ週刊キーボードニュースも放送開始 1 周年になります。まだまだやりたいことあるので、来年はもっとリスナーの方々とも関わりながら、楽しんでいただける放送を一緒に創り上げられたら幸いだなと思っています。
サークル「たのしい人生」
もうちょっとゆるい形で「人を頼る」ために、お声がけをさせてもらって、個人サークルだった「たのしい人生」が複数人の参加するサークルになりました。響きだけならめちゃめちゃリア充っぽい…。
上の告知でも書いたとおり、せきごんさん、ゆーちくんと 3 人で少しずつ活動させてもらっています。
ほぼ週刊キーボードニュースのように、1 つのものをガッツリ複数人で作る、というのはこれはこれで特殊スキルなので非常におもしろいんですが、やはりコミットの責任が伴います。なので、もうすこし軽く「人を頼る」ために、それぞれが作ったものを持ち寄るという形でのサークル活動をはじめてみました。
自作キーボード界隈では有名な「沼人の会」もそれぞれがそれぞれの成果物を持ち寄るという点で似ているのですが、いい意味で沼人の会は非常に進捗圧が高い空間のようなので、たのしい人生の方はもうちょっとほんわかした、自作キーボードの「きらら枠」になったらいいかなという感じで、おかげさまで非常に頼りまくってしまっています。
ともかく今まで、成果を出し続けること以外で人と関わることができない人間だったので (文字にするとひどすぎる)、今こうして見捨てられずに一緒にいてくれることに感謝しかないです。来年は少し自分も還元できるものを還元しつつ、まだまだ頼ってたのしいサークル活動ができれば…と目論んでいます。
ハロー、自作キーボードワールド
ここまでは「人に頼る」「チーム作業をする」など基本的には、協力する人間を作る、というテーマだったのですが、もう一つ、少し緊張感を足す目的で考えていたのが「人と仕事をする」でした。というわけで、つい先日始まった ITmedia さんでの連載「ハロー、自作キーボードワールド」です。
最近だと、連載とは別で新型 HHKB こと HHKB HYBRID のレビュー記事なんかも書かせていただきました。
これらは、明確に仕事として連載を請け負うということで、ある種の「契約という形での人との関わり方」「人と仕事をする」という目標がラッキーなことに実現させていただけたお話になります。締め切りや受け入れ品質のチェックなど、ある程度責任を負って、プロとして人となにかを作り上げる、という経験を今絶賛させていただいてます (編集井上さん、記事遅れていてすいません)。
上のような書き方だとちょっと敵対的に見えてしまうかもしれませんが、実際には編集の方に非常に支えられた状態で作業をさせていただいていて、いい人間・いい仕事をする方が社会にはちゃんといるんだ、と感動しています。
他にも蒔いてる種がちょっとだけあるのですが、それはもうすぐお披露目されると思うので、お楽しみということで。
というわけで、自分なりに目的意識を持って、人と関わる、人と一緒につくる、ということをやってきたつもりの 2019 年でした。とは言うものの、忙しかったり疲れたり、必ずしも常に気を配って過ごせていたわけではなかったのですが、結果としては「目的として意識してよかったな」と思える大満足な結果になったかと思います。
ただ、これはどれも関わってくれた、支えてくれた人たちのおかげで、当然一人で達成できるタイプの目標ではなかったので、迷惑をかけたことも多かったと思います。ですが、過度に自らを律しすぎず、「お互い様」精神で迷惑をかけることも、かけられることも自然と受け入れられるようになれたのなら、少しは成長できたのかな、と感じます。周りから見たら迷惑なおっさんが発生しただけにみえる…と今気づいてしまいましたが、そこは一旦目をつぶっておこうと思います。
できたこと・やれたこと
完全に期せずしてできたこと・やれたことといえば、ずっとコンプレックスだったお絵かきを始めることができました。
一端のオタクなので、やはり絵を描くということにはちょっとした神聖性を感じずにはいられないのですが、どうにもセンスが無いというか、人生で幾度となく挑戦しては挫折して、「自分には絵のセンスがないんだ」と自分を納得させてきました。ですがここ数年、ありがたいことに絵を描く友人・機会に恵まれ、「iPad Pro がお絵かきデバイスとしていいらしい」なんて話も重なって、昨年末から iPad Pro お絵かきマンとしてデビューしました。
挫折した、なんて言っていますが、今までどう描いていいかまったくもって見当もつかず、ほとんど手を動かすこともかなわないまま、ただちょっと描いては諦めていただけだったのですが、信頼できる友人に絵を見てもらい、レクチャーをしてもらうことできっかけを掴んで、絵を描き始めることができました。
なんだかんだ言ってこれも人の縁のおかげということで、なんだか今年は特別な年だったんだなぁ、と振り返ってみてひしひしと感じています。人脈が大事!という人間は信用できないですが、刺激を受けられるよい友人の存在は代えがたいですね。
ちゃんと仕上げたのは 6 枚ぐらいしかないんですが、自慢します。
まともに描いた絵としてはこれが初です。ほぼ週刊キーボードニュースのリリース期限が迫っていた 1 月、必死で描いたのを覚えています。よく絵もかけないのに VTuber にいきなりなろうとしたなと、我ながら驚きます。
なんか突然描いてみたくて描いた。当時は本当に全然描き方がわからなくて、これ描くのに 4 時間ぐらいかけたんじゃないかと思います。アホでは?
習作。このころから本格的に、神絵師に 囲んで棒で叩かれながら 優しく指導していただきながら練習をはじめました。これは好きな作家さん (ぎゃりん先生) の絵をトレース、模写練習をした後、手に感覚が残っているうちになぐり描きしたものです。当時は顔のパーツや輪郭などを完全に感覚というか何も理解せずに描いていたので、今見るとよく描けたなって感じがします。
「いや、びあっこちゃん描けよ」というあまりにもまっとうな指摘を受けて描きました。背景もちゃんと描いたえらい。まだこのころは骨格等の意識が曖昧だったはず。よく描けたな (2)。
ダンベル何キロ持てる?ブームで、同作品より立花先生。キーボード然り、愛はやっぱり原動力ですね。
VTuber 事務所のにじさんじより、健屋花那。これはきちんと骨格等を意識して描きました。ポージングなんかも、骨格表現の練習としてつけたフシがあります。この絵はなんと健屋本人に使ってもらうことができました!生きていてよかった…
【脚本募集!】
— 健屋 花那(すこや かな)💉💘 (@sukosuko_sukoya) 2019年11月20日
お芝居したい~!朗読配信もやりたい~!!でも脚本を書く時間がない~~!!!そんな健屋に皆さんのお力を貸してください!
脚本募集用メールアドレスをつくりました✉
jpnsukokobirds@gmail.com
※こちらのメールアドレスは送信専用です※
添付画像をお読みの上ご応募ください! pic.twitter.com/aRV9WfB1TD
脚本募集の要項にこちらのイラストをお借りいたしました!それな〜っ!ありがとうございます🥰🥰🥰 https://t.co/iESJ9AVtPb
— 健屋 花那(すこや かな)💉💘 (@sukosuko_sukoya) 2019年11月20日
という感じで、今年は新しいこと、それも苦手意識を持っていた絵を描くことを始められました。絵を描く世界は過当競争で、とても自分がなにか意味のあることをできるとは思えないですし、「そんなことしてる時間でもっと価値のあることを…」という指摘も尤もなんですが、キーボードも絵も「自分が欲しい物」が市場にない以上自分で作るしかない、そして少なくとも絶対自分は得をするので、自分のためにやり続けようと思います。
まとめ
というわけで、後半は完全に自己満でしたが、振り返ってみると基本的に今年もキーボードを中心に生活が回っていたんだなぁ、という感じの 1 年でした。ずっと言及を避けていましたが、modulo! ほそぼそ試作開発を続けています!ちょっとどころじゃなく遅れていて申し訳ないですが、2020 年は modulo year にする (なる) ので、よろしくお願いします!
では、また来年。自作キーボードのたのしみが、より多くの方に広がって社会の総幸福が増えますように。
この記事は Ergo42 Towel (Gateron Silent Red Stock / Big Bang / Eucalyn 改配列) で書きました。 (7125文字 / 3 時間)